【会員】【初心者向け】AI学習のためのGPU活用法:NVIDIA製GPUとCUDAコアを使った手順詳細
GPUを使った学習処理の準備と実行ガイド
GPUの確認
学習処理にはNVIDIA製GPUのCUDAコアを使用します。このため、AMD Radeon系やインテルARK、その他の内蔵GPUでは学習処理を実行できません。学習を始める前に、必ず自身の環境がNVIDIA製GPUを搭載していることを確認してください。この確認を怠ると、次のステップに進むことができません。
必要なソフトウェアのダウンロード
以下の手順で必要なソフトウェアをダウンロードします。
RVC Beta 7Z
概要欄のリンクからRVC Beta 7Zをダウンロードします。これは学習に必要なソフトウェアです。
アミ太郎の声素材
次に、アミ太郎の声素材から音声ファイルをダウンロードします。学習に使用する音声ファイルで、アミタロネットまたはGoogleドライブから取得可能です。
セブンジップ
RVC Betaを解凍するために、セブンジップをダウンロードします。セブンジップは64bit版の.exeファイルを使用してください。ダウンロード後、インストールを完了させます。
オーダーシティ
後半で音声データを作成する際に使用するオーダーシティをダウンロードします。Windows 64bit版を選び、ダウンロード後にインストールしてください。
音声データの準備
使用する音声データは、事前に用意されたWAVデータを使用します。具体的には、以下の手順で音声データを準備します。
音声データの確認
例として、アミ太郎さんの肉声ボイスを使用します。これはボイチェン用に変換されます。音声データを確認するために、次のフレーズを再生します。「秋の交通安全運動週間です」。この肉声データをボイチェン用に落とし込みます。
フォルダの展開
ダウンロードしたRVC Betaとアミ太郎の音声ファイルを展開します。セブンジップを使用して、Windows標準の解凍ソフトでは解凍できないRVC Betaを展開します。
ファイルの移動とセットアップ
展開したファイルを以下の手順で移動し、セットアップします。
ローカルディスクへの移動
展開したRVC Betaとアミ太郎の音声ファイルをローカルディスクの直下に移動します。これにより、日本語フォルダやパス指定のエラーを防ぎます。例えば、デスクトップに展開したファイルをローカルディスク(Cドライブ)に移動させます。この作業を行うことで、トラブルの原因となるパスの問題を避けられます。
RVC Betaの起動
RVC Betaフォルダ内のWindowsバッチファイルをダブルクリックして起動します。初回起動時には1~2分程度かかりますが、次回以降は10~15秒程度で起動します。起動後、見慣れない画面が表示されますが、ここで行う設定については次の段落で説明します。
学習の設定と実行
学習用の設定を行い、実行します。
モデル名とサンプルレートの設定
トレーニングタブでモデル名を入力し、目標サンプルレートを40kHzに設定します。これは高品質な音声データを生成するための設定です。バージョンは2を選択します。バージョン1よりも改善された音声品質を提供します。
音声データのパス設定
学習する音声データのパスを指定します。Cドライブに移動した音声データのパスをコピーして貼り付けます。これにより、ソフトウェアが正しいデータにアクセスできるようになります。
特徴の抽出と学習
特徴を抽出し、全ファイルを読み込んだ後、学習を開始します。エポック数を設定し、ワンクリックトレーニングを押して学習を進めます。エポック数は100から200の間で設定するのが一般的です。少なすぎると不十分な結果になり、多すぎると過学習のリスクがあります。
学習完了とファイルの確認
学習が完了すると、「サクセス」表示が出ます。作成されたファイルはRVC Betaフォルダ内に保存されます。具体的には、RVC Betaフォルダ内の「レジッツ」という名前のフォルダに保存されているテストファイルを確認します。このファイルをRVCクライアントに取り込むことで、ボイチェンとして使用できます。
応用編:音声ファイルの作成
オーダーシティを使用して音声ファイルを1から作成する方法を解説します。
音声ファイルの準備
サンプルレート48kHz、モノラル、WAV形式の音声ファイルを用意します。無音部分を切り詰めて、不要な部分を削除します。これにより、効率的な学習が可能になります。
音声ファイルの編集
オーダーシティに音声ファイルを取り込み、無音部分を削除します。エフェクト機能を使用して、全体を選択し無音部分を取り除きます。その後、ステレオからモノラルに変換し、サンプリングレートを48kHzに設定します。
ファイルの書き出し
編集した音声ファイルを適切なフォルダに書き出し、RVC Betaで学習を行います。ファイルメニューから「書き出し」を選択し、「複数ファイルの書き出し」を選びます。書き出し先のフォルダを指定し、WAV形式で保存します。
まとめ
このガイドでは、NVIDIA製GPUを使用した学習処理の準備から実行までの手順を詳しく説明しました。必要なソフトウェアのダウンロード、音声データの準備、ファイルの移動、学習設定、実行、そして応用編の音声ファイル作成方法までをカバーしています。これにより、効率的に学習処理を進め、最適な結果を得ることができるでしょう。学習プロセスの各ステップを丁寧に実行することで、効果的なデータ生成が可能となります。